No.012

UPDATE2014/8/1

チームビルド

プラスディー・メンバーの素顔を掘り下げるべく立ち上げたOne Month One Feature。
1周年を迎えた今回は、特別編として、プラスディーの顔ともいうべき人物に迫る。
放送局、ITベンチャー企業を経て、2008年に白井とともにプラスディーを立ち上げた本田晋一郎。
もともとは起業に興味はなかったという彼が、会社を起した理由とは?

「納得感のあるチームをつくりたい」

何で起業したのとよく聞かれるんですが、端的に言うと「決めて実行できるチーム」を作るためです。
僕が理想とするチームは、メンバーが生産性をあげることに集中できるチーム。社内政治や会社の方針転換に振り回されず、いいものを作る、いい結果を出すことに集中できる納得感のあるチームです。学生時代、フジテレビでADとしてアルバイトをしていた時に先輩が言っていた「仕事は日々思い出づくり!」という言葉がしっくりきていて。24時間の内ほとんどの時間を費やす仕事。せっかくやるなら、自分自身が納得できる本気の働き方がしたい。本気でやらなきゃ、思い出になりませんから。そして、一緒に働く人にも同じような気持ちで働き、たくさんの思い出をつくってほしい。それができる環境を自分の手でつくりたくて起業しました。

※このサイトに掲載のイラスト・写真・文章の無断転載を禁じます。すべての著作権は株式会社プラスディーに帰属します。

そういう意味でも、白井をパートナーにしたことは大きかった。創業当初、会う人会う人みんなに「友達同士で会社なんか作ったら、すぐ失敗するよ!」という言葉をかけられました。言葉の意味は分かったけれど、僕と白井の友人関係には、遠慮も妥協も無く、本気で付き合えるという信頼のベースがあったので心配はありませんでした。当然意見のぶつかり合いはありますが、丸6年経った今、多くの時間を共有してきましたが、妥協は一切ありません。同じ目標を持ち、お互い刺激し合うなかで、普通の友人付き合いでは得られないような関係性になれたし、密度の濃い思い出が残っています。

「同じ方向を向いたチームには力と魅力がある」

チームというものに特別な想いを持つようになった一番のきっかけは、大学時代の野球サークルでの経験です。数多くの学内のチームが出場する大学内トーナメントで優勝し、関東大会で準優勝したのが自分のなかでは大きなインパクトでした。所詮サークルとよく言われますが、自分たちのやってきたことを信じてそこまで勝ち進めたということが印象的だったんです。サークルといえど、体育会出身者や甲子園出場者がゴロゴロいるようなチームもあったなかで、僕のいたサークルには特にスター選手はいなかった。投手力にしても、打撃力にしても、僕たちよりも上のチームがほとんどでした。

じゃあそんな強豪揃いのなかで何で僕たちが勝てたかっていうと、チームとしてのまとまりで勝っていた。要はチームエラーが圧倒的に少なく、みんなでフォローし常に前を向いていたんです。多くの強豪チームは、個人個人で見ればうまい選手が在籍していても、うまく連携がとれてなかった。おそらく過去の財産だけで戦っていたり、手を抜くやつがいたりしたんだと思います。それに対して、僕らは同じ方向を向けていた。特別な才能の持ち主がいなくても、意識が高い位置で揃っていれば、ある程度まではいけるんだと分かったし、そんな仲間がいることが嬉しかったですね。
敢えて言いますが、凡人が一つのことに執着し努力し思い続ければ秀才や天才に勝つことができるということを感じました。

「“おままごと”チームにはしたくない」

チームをつくるうえで、ひとつ大事にしていることがあります。それは、“おままごと”にならないようにするということ。なぜかというと、僕がしていること・言っていることって、傍からすると甘く見えたり、綺麗事に聞こえたりするんだろうなと自覚しているからです。

例えば僕は、判断の周期が短い方だと思います。しかも事業を広げる先が、世間的には華やかな業界だったりするので、チャレンジャーだと思われがちです。でも本当にそうだとすると、ただの浮ついた組織です。実はこう見えて、潰せる限りのリスクをつぶして、残ったリスクも飲み込める範囲だと判断できた場合にだけ決断しています。

あるいは、従業員との付き合い方もそう。一緒に働く人にも、その周りの人にも「いい会社だ」と感じてほしいと思っています。思っていますが、それをはき違えると、変に歩み寄ってなあなあになってしまうのが目に見えている。パッと見の雰囲気は良くなっても、外から見たら幼稚な会社です。だから現場メンバーには、口うるさく言うときもある。ダメなところがあれば妥協せず指摘し続けるようにしていますし、それなりのプレッシャーもかける。クオリティに妥協はしません。
何を言おうと、実績のない人に言われることほど納得感のないことはないと思っています。考えていることに説得力を持たせられるような実績を積み重ねて、一流の会社にしていきたい。それが経営者としての目標です。

起業の経緯、チームについての考え、目指す姿を語った本田晋一郎。自信を感じさせる振る舞いに反し、「自分は保守的」と語ってくれたことが印象に残る。本文には書ききれなかった「石橋叩き」エピソードもいくつもある。地に足をつけ、しかし目標は大きく。創業7年目が今はじまる。

メンバーからのメッセージは、本田とともにプラスディーを創業し、二人三脚で歩んできた白井と、本田が大学時代に家庭教師をして以来の付き合いという高梨(当時15歳、現在30歳)から。

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Jun Shirai
親兄弟などの親族を含めても、どんな人よりも一緒に過ごした時間が長いんじゃないでしょうか。本文中にもありますが、「友人同士で会社を立ち上げると失敗する」ということを周囲の多数の人から言われ、でも自分たちを信じ続けて会社を成長させてきました。これからもよき友、そして一緒に会社を成長させるよき経営者として歩んでいきたいと思います。
Yuji Takanashi
気付けば人生の半分を一緒に過ごしてきた本田。家庭教師時代に口酸っぱく言われたのは「やるかやらないかはオマエ次第」ということ。仕事にも共通するこの教訓は今でも僕の行動指針になっています。一緒に働くようになった今でも彼は僕の永遠の師匠ですが、いつか師匠超えをすることで、長年の恩返しをしたいと思っています。

本田晋一郎の+D ― +Don(ドン、首領)―

プラスディーを束ねるドン。その命令は時として絶対で、MTG開始前の温め役に指名されたメンバーは知恵を絞りつつも、なす術なくスベっていく。

No.012

Shinichiro Honda

株式会社プラスディー代表取締役/CEO。慶應義塾大学卒業後、株式会社WOWOW、株式会社カフェグルーヴを経て、2008年株式会社プラスディー設立。野球のポジションはピッチャー。小学生のころはエースで9番。

PHOTO by Kyosuke Adachi
INTERVIEW by Yasuhiro Tanaka ・ Sayaka Horii
PLANNING by Takumi Nariai
BUILDING by Takumi Kuribayashi
EDITING / PLANNING by Kiyotsugu Fujiwara