No.006

UPDATE2014/2/3

頭を使うってどういうこと?

京都大学理学部卒業後、出版社(雑誌編集)勤務、広報専門学校を経てプラスディーにジョインした田中康紘。現在はプランナー、コピーライターという肩書の元、主にプロモーション案件の企画やシナリオライティングを担当する。
一見すると脈絡のない経歴の裏にある、思いや志向とは?

「ロジカルに考えること?」

ときどき、京都大学出てるのに変わった経歴だねと言われます。確かに、そのときそのときに思ったように動いてきたので、キャリアの一貫性みたいなことはあんまり考えてきませんでした。でも、いま改めて振り返ってみると、それなりにつながる部分はあるのかなと思っています。

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子どもの頃から考えることが好きで、物事に意味づけしたり、仕組みを理解したり、知っていることから類推したりすることが得意でした。一方で、運動は好きだけど得意じゃなかったし、手先もあまり器用じゃなかったので、なんとなく、頭を使う仕事がいいのかなと思っていて。

そこで一番最初に考えたのが科学者。ロジカルな思考を活かして世の中を変えてきた科学者たちのようになりたいと思い、好きな科目だった化学の研究者を目指して理学部に入りました。ですが、そこで知った研究の現場は、思い描いていたのとはちょっと違っていました。研究は個人でするものというよりはグループで行うものということだったり、同じような実験を何度も繰り返して比較するルーティンワークが多かったり。ロジックをカタチにするための裏付け作業の比重が大きく、個人の発想が活きる場面は実は限られていると知って、なんか違うのかもと思ったんです。

「自由に発想すること?」

そこで気づいたのが、僕が考えていた「頭を使う」の意味は、「発想する」ことだったということ。思えば、人から言われて一番うれしいのが「その発想はなかった」でした。他人をすごいと思うのも、よくこんなこと考え付いたなーというときで。逆に、発想したものを、カタチにする工程への情熱はすこし弱いのを自覚しました。だから頭を使う部分の比重がもっと大きい仕事を探すことにしました。

雑誌編集や企業の広報担当を志したのもそんな思いから。たくさんの記事が載る雑誌や、そこにアプローチする広報という仕事には、企画に割く時間が長いだろうと考えたんです。ただどちらの仕事も、考えることに多くの時間を割けるポジションはありましたが、そのポジションに就ける人はごく一部でした。雑誌編集にしても、ブランド広報にしても一貫性のある判断が求められるので、舵取り役はごく少数で十分なんです。人気業界なので、その少ないポジションを目指す人がたくさんいて、長い長い順番待ちという状況。

それなら、制作物が多いけれど、まだ人も多くない、そんな会社に入って早く頭を使う仕事がしたいと思ったことが、プラスディーの志望理由でもあります。

「発想したことをカタチにすること」

プラスディーに入ってからは、本当にすぐに、発想を発揮する場面がありました。WEBはまったく未経験で入社しましたが、入った週から企画を出し始め、1ヶ月弱後にはで誰もが知っている海外自動車メーカーのメディアタイアップの企画に採用していただきました。以降、2年数ヶ月が経ちましたが、つくる企画の本数や種類は増すばかり。WEBの企画もあれば、動画やイベント、ラジオCM、場合によってはビジネス自体の企画も。いろんな頭を使って仕事ができています。

ただ、入社後に僕自身が変わったのが、考えたものをカタチにする工程への情熱も沸いてきたということ。クライアントワークがほぼすべてなので、クライアントの意向や予算、スケジュールによって、納品物は企画立案当初のものから多少なりとも変わるのが普通です。どんなチームで、どれくらいのスケジュールで、どんな素材を使うかなどの制作段階のディレクションによって、せっかくの企画が台無しになったり、逆に元より良いのものになったりということが実体験としてあります。そうすると、せっかく考えたかわいい企画を、可能な限り良いカタチで世の中に出してあげたい気持ちが芽生えてきて……。

自分の好きと得意は、やっぱり「発想」にあると思っていますが、仲間の好きや得意を借りながら、いいものを世に送り出したいですね。

One Month One Feature のインタビュアー/ライターも担当する田中康紘。今回、取り上げられるのが彼本人ということで、誰が書くが編集チーム内で問題になった。
議論の結果、田中本人が自問自答して書くことに。他人事のように書いているこの部分も、ワタクシ田中が書いております……。

恒例のメンバーからのメッセージはこの2人から。同じく理系でロジック派のプランニング・ディレクター桜井と、アイデアあふれる新人デザイナー宮本から見た彼の印象は?

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Yasuhito Sakurai
制作スタンスはじっくりコトコト。 まさにプロジェクト中は研究者と呼ぶにふさわしいストイックさ・分析力・発想力が彼の持ち味ですね。 次に弊社が何か賞を受賞するときは、彼のディレクションプロジェクトではないかと密かに思っています。 2013年の成長スピードは社内でも1、2位だと思っているので、この勢いで2014年も期待しています。
Shiori Miyamoto
田中さんは自分の作り上げたアイデアをとても大切にしていて、クリエイターだな!と感じます。田中さんがこだわって考えた案だから、それに応えたデザインにしたい!って、一段とやる気がでてきます。ぜひ今後も面白い企画の案件、回してくださいね。笑 最近田中さんは外出が多いので、ツッコミの人がいないと会社が静かでさみしいです。

田中康紘の+D — Dorokusai(泥臭い) ―

頭を使いたいと言いつつも、誰よりも泥臭い働き方をする田中。地べたに寝そべりパペットを操ったり、ボツになった原稿を徹夜で何度も書き直したり……。何でもやりますが彼の仕事スタイル。

No.006

Yasuhiro Tanaka

京都大学理学部卒業後、エイ出版社に入社。雑誌編集補助業務に携わった後、広報専門学校EFAP JAPONで広報・広告・マーケティングなどを学ぶ。プラスディーでは、プロジェクトのディレクションと制作物の文字周りのクリエイティブを主に担当。

PHOTO by Kyosuke Adachi : INTERVIEW by Yasuhiro Tanaka : BUILDING / PLANNING by Takumi Nariai : EDITING / PLANNING by Kiyotsugu Fujiwara